ディプロマシー

ディプロマシーというボードゲームがあります。

第一次世界大戦後のヨーロッパ各国代表になり、

どれだけ領土を拡大できるかというのがゲームの目的です。

 

さいころやカードは使わず、交渉のみでゲームが進むのが特徴で、

密談するための別室まで必要です。

そして、ゲームで勝つためには、必ず誰かを裏切らないといけません。

そのためこのゲームは友達をなくす、とも言われ、

実際の人間関係にも影響が出る可能性が高いのです。

 

あるのはエゴのみ。

いかにして自分のエゴを最大化するのかを考えます。

そこに正義や平和といった概念はなく、

握手をしながらテーブルの下で蹴飛ばし合う、それを訓練するゲームです。

日本ではなかなか馴染まない考え方かもしれませんが、

欧米では、知識層の人間はこれをやっているのです。常識になっているのです。

 

そういった連中が、実際に外交を担い、それぞれの国のエゴを押し付け合っているんですね。

そんな連中に、どんな言葉をぶつけるのか。

引きちぎる鎖の輪郭がちょっと見えてきました。